BOI外国人労働許可の審査基準の改定について
2025年6月5日にタイ投資委員会より「外国人職員の役職の検討および承認の基準、承認された役職への外国人職員 の任命、および外国人専門家の役職および個人の任期の延長」に関する通達(No.Por.8/2568)が告示されました。
2024年10月1日に「外国人の役職許可の審査、許可された役職に就く審査及び対象人物の期間延長の許可審査の基準」に関する通達(No.Por.3/2567)が適用されていましたが、本告示により新たな審査基準が適用されることになります。
新しい審査基準として、役職別の収入金額や外国人の雇用比率が定められており、増加する中国企業の進出に対し、タイ人従業員の雇用を確保する対策と考えられます。
以下、弊社のまとめとなりますが、2025年10月以降に実務指針が発表される見込みです。
適用開始日
1.告示日(2025年6月5日)以降に発行された投資奨励プロジェクト
2025年10月1日から適用
2.告示日(2025年6月5日)以前に発行された投資奨励プロジェクト
2026年1月1日から適用
役職別の審査基準
通達内条文2条及び5条に記載された役職別の審査基準は以下となります。
| 役職区分 | 役職名例 (2条) | 応募書類提出日時点の年齢 | 職務経験 | 収入/その他条件 |
|---|---|---|---|---|
| 5.1 経営幹部 | 会長、社長、 CEO、マネージングディレクター | 条件なし | 条件なし | 平均月額収入150,000バーツ以上 |
| CFO、COO、CTO、副会長、副社長、エグゼクティブディレクター、ゼネラルマネージャーなどの役員レベルの役職 | 27歳以上 | 5年以上の職務経験 | 平均月額収入150,000バーツ以上 | |
| 5.2 管理職 | 生産管理者、マーケティング アドバイザー、工場長、アシスタントマネージングディレクター、社長補佐など各レベル の管理職または補佐幹部 | 27歳以上 | 5年以上の職務経験 | 平均月額収入75,000 バーツ以上、または学士号以上の学位を取得している 場合は、平均月額収入50,000 バーツ以上 |
| 5.3 オペレーションレベルの役職 | 製造監督者、 プロジェクトコーディネーター、電気技師、鋳型成形技術者、データアナリスト、ITスペシャリスト、 アシスタント製造マネージャー、マーケティングコンサルタント、ソフトウェアエンジニア、アカウント または営業担当役員、シニアR&D監督者、オペレーターなどのオペレーションレベルの 役職 | 22歳以上 | 職務分野に合致する学歴を有し、かつ職務内容に合致する2年 以上の実務経験を有すること。学歴が職務分野に合致しない 場合は、職務内容に合致する5年以上の実務経験を有すること。 | 平均月額収入50,000バーツ以上 |
| 5.4 科学技術分野の研究者 | – | 22歳以上 | 職務分野に合致する学歴を有し、かつ、職務内容及び地位に合致する 実務経験を2年以上有すること。ただし、学歴が職務分野に合致しない 場合は、職務内容及び地位に合致する実務経験を5年以上有すること。 | 平均月額収入 75,000 バーツ以上、または業務に関連する分野で 学士号以上を取得している場合は、平均月額収入50,000 バーツ 以上 |
| 5.5 エンジニア | – | 22歳以上 | 工学の学士号を取得し、関連する エンジニア職で少なくとも 2年以上勤務経験 工学分野で学士号を取得していない場合は、 直接雇用される分野においてエンジニアとして、またはエンジニアリング 業務に携わった経験が10年以上あること | 平均月額収入75,000 バーツ以上、または工学 系の学士号以上を取得している場合は、平均月額 収入50,000 バーツ以上 |
| 5.6 情報技術スペシャリストの職 | – | 22歳以上 | 情報技術またはソフトウェア開発関連の理工系 分野で学士号以上を取得していること。また、職務に 関連する2年以上の実務経験を有していること。 情報技術またはソフトウェア開発関連の理工系 分野で学士号以上を取得していない応募者は、職務に 関連する5年以上の実務経験を有していること。 | 平均月額収入75,000 バーツ以上、または情報またはソフトウェア 開発に関連する科学技術分野で学士号以上を取得して いる場合は、平均月額収入50,000 バーツ以上 |
期間の延長を希望する場合は、収入はPND.1K*で審査されます。なお、延長申請日に当該職位に就いて1年未満の場合はPND.1*で審査されます。(通達内条文6.4)
(*PND.1K:年次所得税申告書、PND.1:月次所得税申告書)
※「平均月額収入」と記載があるため、年間収入の12等分とも読み取れますが、「月額」と記載があるため「月次給与額」の平均で判断される可能性もあり、2025年10月以降に発表される実務指針に細則が記載される見込みです。
外国人の雇用比率
ポジション申請時の外国人の雇用比率について、新たに以下のように定められています。(通達内条文6.2)
- 100 名超を雇用する製造業については、外国人の雇用数はBOI事務局が定めた人数を超 えてはならず、当該法人におけるタイ人雇用比率は、総雇用数の70%未満としてはならない。
- 100 名以下の製造業またはサービス業については、タイ人の雇用比率の規定は設けない。
また、役職についての期間の延長や個人の審査に関しては、事業運営計画、 生産能力の拡大、生産プロセスの改善、効率性の改善または製品の品質基準、雇用されたタイ人従業員の 割合など、さまざまな要素に基づいて検討され、そのポジションはタイ人従業員が不足しているかという点も考慮されることが明記されています。(通達内条文6.1)
※タイ語原文はこちら por8_2568_684920697e7db.pdf
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