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【解説】第5回 付加価値税について①

2024.08.26
会計・税務

1.VATの特徴

付加価値税 (以下「VAT 」)は、タイ国内において生み出された付加価値を課税対象とする税金であり、それら付加価値を含む物品およびサービスの国内の最終消費者が負担者となります。VATは以下のような特徴があります。

  • 物品およびサービスの消費に対して課される間接税であること。
  • 税金の負担者は最終消費者であること。
  • 納税義務者は、物品の販売やサービスの提供などを行う事業会社であること。
  • タイでは毎月申告・納付義務があること(原則、翌月15日迄に申告・納税。但し、インターネット申告の場合、猶予がある。)

2.納税義務者

納税義務を負うのは、物品の販売あるいはサービスの提供を行う事業者(VAT登録事業者)、ならびに物品の輸入者になります(歳入法第82条)。また、外国企業 (事業者がタイ国外に居住する場合)であっても、タイ国内で物品の販売あるいはサービスの提供を行う場合、VATの納付義務を負います。この場合、タイ国内においてその事業を遂行する責任者(代理人や支店)を通じて納税することが要請されています(歳入法第82/2条)。 

3.課税取引

VATが課税される取引を課税取引と言います。歳入法において、タイ国内において以下の事業活動を行う場合、VATの納付義務を負うと規定されています(歳入法第77/2条)。 

  • 物品の販売またはサービスの提供
  • 物品の輸入

課税取引の判定に関する留意点として、以下が挙げられます。

➢ サービスの提供場所がタイ国内である限りそのサービスの使用がタイ国内であるか否かを問わない。
➢ タイ国外で提供されるサービスであっても、その使用がタイ国内になる場合、タイ国内提供されたサービスとみなされ課税対象になる。 
➢ 国外での物品の販売も、タイ国内で消費されることを目的とする場合、課税対象取引となる。 

4.非課税取引

課税取引の例外として、非課税とされている取引を非課税取引といいます。これは政策的な理由、特定事業税など他の取引税の課税対象となっている取引であり、歳入法にその内容が列挙されています(歳入法第81条)。以下、主要なものを記載いたします。

  • 物品の販売

     ➢ 農産物、動物、肥料、魚粉、飼料、特定の医薬品・化学品、新聞や雑誌、教科書など
    サービスの提供
    教育サービス、芸術・文化サービス、特定の専門職サービス、医療・介護サービス、調査研究・学術的サービス、国内航空運輸サービス、国際運輸サービス(ただし、航空機・船舶によるものを除く)など

  • 物品の輸入

    ➢ 外国からフリーゾーン内に搬入される物品の輸入(タイ国内の工業団地法により関税が免除された物品に限る。)、関税法により非課税または免税となる物品の輸入

5. 免税取引(0%課税取引)

物品またはサービスの輸出取引について、0%税率が適用され課税されます。非課税取引もVATの納付額がありませんが、両者で仕入VATの取り扱いが異なるため、明確に区別する必要があります。

     輸出取引に0%税率が適用される理由ですが、タイを含め一般的に物品が輸入される場合、その通関時点でその国の付加価値税が課されます。仮に物品の輸出時点でVATを課税する場合、結果として二重課税となり、輸出品の国際競争力が下落するおそれがあります。これらを回避するため、輸出品には0%税率が適用され、それまでタイ国内の商流で発生したVATは、原則、輸出事業者に還付されることになります。 

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