2025年10月 最新改正情報
1) 国内観光促進のための個人向け税制優遇措置を承認
―宿泊費・飲食費最大2万バーツの所得控除が可能にー
発表日:2025年10月21日(閣議決定)
施行予定期間:2025年10月29日~12月15日
※官報掲載前
概要
タイ政府は2025年10月21日の閣議において、「国内観光促進のための税制措置」を承認しました。
この施策は、観光・地域経済の活性化、観光関連サプライチェーンの支援、地域雇用・消費の拡大を目的としています。
主な適用条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 個人(個人所得税納税者) ※法人格のない組合・共同体は対象外 |
| 対象期間 | 2025年10月29日~12月15日 |
| 対象経費 | 1) ホテル法に基づく宿泊施設の宿泊費 2) タイ登録ホームステイ 3) その他合法的な宿泊施設 4) 飲食店での食事代 |
| 支払先条件 | VAT登録事業者への支払いに限る |
| 必要書類 | 税法第86/4条に基づく正式なタックスインボイス(紙または電子e-Tax Invoice) |
税制優遇の内容(個人所得税)
個人納税者は、国内旅行における宿泊費および飲食店利用費を、実際に支払った金額に基づき最大20,000バーツまで所得控除することができます。
特別控除率(地域別)
- 地方重点観光地(55県+15県の一部の郡)
・宿泊費・飲食費の1.5倍相当額を控除可能
・すべてe-Tax Invoiceで支払った場合、最大30,000バーツまで控除可 - その他の地域
・宿泊費・飲食費の1倍相当額を控除可能
・すべてe-Tax Invoiceで支払った場合、最大20,000バーツまで控除可
※詳細な条件・手続きは、後日発表予定の歳入局長告示に基づく。
2) 国内研修・セミナー開催企業向けの法人税優遇措置を承認
地方観光地での実施は実費の2倍まで損金算入可能に
発表日:2025年10月21日(閣議決定)
施行予定期間:2025年10月29日~12月15日
※官報掲載前
概要
タイ内閣は2025年10月21日の閣議において、
「国内観光促進を目的とした法人税優遇措置(国内研修・セミナー開催支援)」に関する歳入法上の政令案および歳入局長告示案を承認しました。
この制度は、企業による国内研修・セミナー実施を通じた観光・経済活性化を目的としており、地域の観光関連産業や雇用の促進、国内消費の拡大を狙いとしています。
主な適用条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象企業 | タイ国内の法人(株式会社・有限責任組合など) |
| 実施期間 | 2025年10月29日~12月15日 |
| 対象地域 | 地方観光地(55県+15県の一部の郡) 政令第792号(2025年)および歳入局長告示第456号に基づく指定地域 主要観光地 バンコク、プーケット、チョンブリー(パタヤ)など |
| 対象経費 | 1.セミナー会場費 2.宿泊費 3.交通費 4.その他付随経費 5.法的に登録された旅行業者へのサービス費用 |
| 支払条件 | VAT登録事業者への支払いであること 正式な電子インボイス・電子レシート(e-Tax Invoice & e-Receipt)を発行していること 交通費のみ、非VAT登録事業者への支払いも可(ただしe-Receiptが必要) |
追加損金算入率(特別控除率)
| 実施地域 | 損金算入率(支出実額に対する倍率) |
|---|---|
| 地方観光地(Tourism Secondary Cities) | 実際支出額の 2倍 |
| 主要観光地(Bangkok, Phuket, Chonburi等) | 実際支出額の 1.5倍 |
| 複数地域にまたがる場合 | 判別不能部分は 1.5倍、 判別可能部分は地域別に上記1)または2)を適用 |
(過去の歳入局長告示第456号と同様の形式を予定)
3)ホテル・宿泊施設改修費に対する法人税優遇措置を承認
支出額の2倍を損金算入可能に、観光業回復を目的とした一時的税制措置
閣議決定日:2025年10月21日
※官報掲載前
概要
タイ内閣は2025年10月21日、「国内観光促進を目的とした経済刺激策」の一環として、ホテル・宿泊施設の改修費用に対する法人税優遇措置を承認しました。
この措置により、ホテル事業者は2025年10月29日から2026年3月31日までの間に支出した改修・増築・改善費用について、
実際の支出額の2倍を損金算入(法人税計算上の費用)できるようになります。
政府の観光振興政策の一環として、観光客の信頼回復・受け入れ環境の整備を加速し、民間企業に対し、ホテル・宿泊施設・観光拠点の改修・改善投資を促す目的になります。
この制度により、地域経済や雇用の活性化が期待されます。
主な適用条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象企業 | ホテル事業法(Hotel Act)に基づき正式に登録された 会社または法人パートナーシップ |
| 対象期間 | 2025年10月29日 ~ 2026年3月31日 |
| 対象費用 | ホテル事業に関する増築・改修・改善・拡張にかかる支出 (単なる修繕・維持費は対象外) |
| 対象資産 | (1) ホテル業に使用される恒久的建物(Permanent Building) (2) 建物に恒久的に設置された内装・家具(Fixtures & Fittings) |
税制上の優遇内容
実際支出額の 2倍(100%上乗せ控除)
なお、増加分(追加控除分)は20会計年度にわたって均等償却することが求められます。
※詳細な条件・手続きは、後日発表予定の歳入局長告示に基づく。
4)高技能人材雇用企業への法人所得税免除制度に「DEPA」認定を追加
発表日:2025年9月22日(仏暦2568年9月22日)
施行日:2025年9月22日以降
概要
タイ歳入局は、2025年9月22日付で「法人所得税に関する歳入局長通達 第461号」を公布しました。
この通達は、高技能人材(STEM分野:科学・技術・工学・数学)を雇用する企業に対する法人所得税の免除措置に関する既存の規定(第440号)を改正するものです。
主な変更点は、「デジタル経済振興庁(DEPA)」を新たに認定機関として追加した点です。これにより、企業は「高等教育・科学・研究・イノベーション政策審議会事務局(NXPO)」または「DEPA」いずれかから認定を受ければ、税制優遇対象となります。
この制度により、より幅広いSTEM人材の雇用促進と、デジタル経済発展への寄与が期待されています。
改正のポイント
| 項目 | 旧通達(第440号) | 新通達(第461号) | 変更内容 |
|---|---|---|---|
| 第1条(2)雇用する人材 | STEM分野の高技能人材で、NXPOの認定を受けた者 | STEM分野の高技能人材で、NXPOまたはDEPAの認定を受けた者 | DEPAを新たに追加 |
| 第1条(3)職務内容 | STEM分野のスキルを必要とする業種に属し、NXPOが認定した職種 | 同上、ただしNXPOまたはDEPAの認定が必要 | DEPAを新たに追加 |
| 施行期間 | 2023年1月1日~2025年9月21日 | 2025年9月22日以降 | 施行期間の延長・更新 |
主な適用条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象従業員 | 科学・技術・工学・数学(STEM)分野の高技能人材であり、 **NXPO(https://www.nxpo.or.th/th/)またはDEPAの認定**を受けていること 雇用する職種も同様に、NXPOまたはDEPAの認定を受けていること。 |
| 対象期間 | 対象となる賃金支払い期間 o 2023年1月1日~2025年12月31日(現行政令) o または、以前の政令第739号(2021~2022年)および第711号(2019~2020年)の対象期間に該当する場合も可 |
※企業は、高技能人材の雇用に関する詳細な報告書を作成・保管し、当局の要請に応じて提示できるようにしておくこと。
税制上の優遇内容
支払給与額の50%を法人所得税の課税所得から追加控除
(上限:実際の支給額のうち100,000バーツまで)
―免責事項―
本記事の内容は、掲載時点の法令等に基づいて作成しております。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の会計・税務・法務その他の専門的助言を提供するものではありません。会計・税務・法務に関する具体的な取扱いについては、個別の状況に応じてご相談ください。
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